Encounter, Overlap

展示風景 (「狭間」ベルリン日独センター、2024)
映像より抜粋

ビデオインスタレーション映像(3’59”, 3’43”)
布、陶器、紐、ドローイング
サイズ可変
2024

  この作品は、私が2023年の渡独前に福島県西会津町で出会った、一人の女性のインタビューを出発点としている。その約1年後、ドイツでの滞在経験を経て、彼女のインタビューと映像を再構成し、インスタレーションと映像作品を制作した。映像の中で彼女は、50年前に出身地から東京へ移住した際の体験について語る。当時、東京出身の私にとって、彼女の話は私の知らない東京を垣間見るような興味深いものだった。しかし、ドイツでの生活を経験した後、その話は全く異なる意味を持つように感じられた。
 たとえば、言語の壁や新しい環境への適応といった課題は、それまで私にとって全く他人事だった。しかし、初めて知らない土地に住む体験を経て、それらは自分自身の問題として立ち現れた。この作品を通じて、私は彼女の語りを一つの「座標」として、自分の周りの環境をまなざす視点の変化を探るとともに、彼女の体験と私自身の体験との間にある類似と差異について考えることを試みた。